ブランド | ブラックリリス |
ジャンル | くノ一傀儡奴隷調教アドベンチャー |
定価 | パッケージ版 2625円 |
画像サイズ:800x600 ファイルサイズ:26.2 MB 再生時間:2分06秒 ダウンロード |
闇の存在・魑魅魍魎が侵食しつつある魔都・東京。 人魔の間で太古より守られてきた「互いに不干渉」という暗黙のルールも、人が外道に堕してからは綻びを見せはじめ、人魔結託した犯罪組織や企業が暗躍していた。 しかし正道を歩まんとする人々も無力ではない。 時の政府は人の身で「魔」に対抗できる集団・忍のものたちからなる対魔忍を組織し、人魔外道の悪に対抗したのだ。 しかし――― 私欲を貪り「魔」に隣接する人々の勢力の拡大が著しく、外国の機関などとも結託して、今や東京には「闇のコロニー」とも言うべき無法地帯が各所に現出していた。 人々は日常の中で不可侵なる闇を確かに知覚し…… 「こうして闇の尖兵として、その技術を捧げる人間も出てくるわけだ」 主人公・桐生佐馬斗は”処置”を終えるとそう嘆息した。 「桐生先生、何か仰いましたか?」 「いや、何も……後は君に任せるよ」 主人公は名前もさして覚えていない助手に後を任せると、手術室の片隅に置いてあるパイプ椅子に腰掛ける。もう何千体もこなしたつまらない手術に主人公は辟易していた。 主人公は外科医をしている。 ただの外科医ではない。 人は畏怖と憎悪をもって主人公をこう呼んだ。 ”魔科医 ” と。 人魔が積極的に闇の交流を為してから何年が経つであろうか? 「魔」の世界には人間世界とはまったく異なる形で進化した技術が存在し、医療技術もまたそうであった。主人公は若かりし頃に魔界の医療技術に魅せられ、その習得と研究に没頭し今では人間の身でありながら「魔科医」と称されるほどの存在となっていた。 今手術中の患者も主人公によって魔界医療が施され、見事に成功したところであったが不満気な様子の主人公。 |
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「俺は素晴らしい技術を生み出しているというのに、クランケが耐えられないとして許可が出ない。変態どものために特別な娼婦を”つくる”というのに、こんなチンケな改造では客も喜ばんだろうに」 「そうですね」 助手は指から伸びた半透明の管のような器官をクランケに身体に突き入れながら答える。 同じ”医療”でも”魔界医療”はその性質がまったく違う。 ”治療”という概念はもちろん存在するが、それよりも”能力強化”や悪趣味は”肉体改造”に偏っている。主人公はそんな偏った”技術”を見込まれ、研究施設と資金の提供と引き換えに「カオス・アリーナ」と呼ばれる秘密組織で”悪趣味な改造”に勤しんでいるのだ。 「カオス・アリーナ」とは「ノマド」と呼ばれる多国籍複合企業体の裏の顔で、東京を中心に闇世界を牛耳っている。主たる活動は定期的に開催される”闇の闘技場=カオス・アリーナ”と呼ばれるイベントで、莫大な賞金を奪い合う女戦士たちの格闘とその死と性を見世物とした非合法ショー・ビジネスだ。その他にも大規模な奴隷売買や肉改造を施された娼婦を提供する闇の娼館の運営など、闇のエンターテイメントを一手に担っていた。 「クランケが耐えられなければ、耐えられる素体を手に入れれば良いのだ。君もそう思うだろう? えーと、名前は……まあ、いいか。助手君!」 「ええ先生。先生の技術やアイデアは素晴らしいです。魔界の社交界でも評判ですよ。ちなみに先生、僕の名前はギーラントです」 「ああ、ギーラ……君は確か魔界の貴族の御曹司か何かだったな」 「はい。でも僕は三男坊でして、こうして自由に生きています。ギーラントです先生」 「なるほど。人間界も魔界もさして変わらんな……ククク」 主人公はそう言って肩をすくめて見せると、クランケのカルテに手術内容を記述してゆく。 「それで……助手くん。俺は一度だけ素晴らしい素体を手に入れた事があってね」 「聞いてますよ。対魔忍のくノ一を捕らえたとか」 「ああ、名前はア……忘れたが姉妹でね、素晴らしい逸材だったよ。 開発中の機械と魔界生物を融合させた”機器”を用いてね、自殺したくなるほどの改造をしてやったよ!」 ギャハハと笑う主人公、その瞬間、ドゴォォンンとドアがぶち壊される音が手術室に響く。 「な、なんだ!?」 主人公は助手の方を見ても誰も”立って”いない。 代わりに主人公の足元にゴロゴロと転がってくる塊が一つ。 「ギーラント君、どうしたのかね?」 それは助手の頭部であった。 胴体は血しぶきをあげて手術台の前で”座って”いる。 時を同じくして、けたたましいサイレンが鳴り始める。 「やれやれ。ここまで侵入を許して今さら鳴り響く警報とは、うるさいだけだね」 主人公は冷笑を浮かべ、今しがた名前を思い出した助手の頭と胴体を生き別れにさせた張本人に話しかける。 「桐生佐馬斗だな……覚悟しろ」 主人公の前に立ちはだかる一つの影。 それは所々を金属で補強されたボディスーツを身に纏い大斧を片手で軽々しく揮う美少女。 「やあ、ようこそ。対魔忍、紫」 「人の名前を覚えられない男と思っていたが、光栄だな」 「ククク……君だけは別格だ。何しろ俺を一度殺したんだからね。あの時もそうだ。ギー……この助手の様に頭と胴体を別れさせられたな」 そういうと主人公に首に残る傷を見せる。 その傷跡は綺麗に首を一周している。 「それで……どうやって”生き返った”のだ?」 「簡単だ。半分人間を止めたのだ。妖魔の力を借り蘇生したが、お陰で魔性に完全に侵蝕されるのも時間の問題だ。つまりもうすぐ人間でなくなる。この事は俺にとって、非常に不愉快な事態だ」 「……次は確実に仕留める」 「俺からも一つ聞かせてくれ、ムラサキちゃん。何故俺を葬らんとする? 俺が最初、お前にやられたときは100%人間であった。しかも俺は人類、いや人類と魔界の宝なのだぞ。いったいお前ら対魔忍は何を考えている!?」 「お前の……! ……お前のその手術で、どれだけの女性が地獄へ落とされたと思っている」 少女が初めて一瞬感情を覗かせる。 それは静かだが、確かに燃え上がる怒りの炎の爆ぜ。 「地獄!? 馬鹿な! 科学を理解せぬ狂信者めが! そこのクランケを見ろ! 乳頭の性器化、組織の性感帯改造……つまり、この女は乳首を摘まれるだけで絶頂できるようにする手術をしたばかりだ。赤ん坊にミルクをやってイキ続ける変態ママの完成だ! つまらん初歩手術だが、クランケに悦びを付加してやったのだ。責められる理由などまったくない!」 「それを施される側が望んでいなくてもか!?」 主人公は立ち上がると、笑みを浮かべて語る。 「そうだ! 救出されたそうだが、この前改造してやったお前の仲間、あの姉妹も感謝していただろう!? 薄汚いオーク相手にヒーヒー鳴いて悦んでいたぞ!」 紫は静かな怒りを爆発させる。総毛立つのような覇気に通常の人間であれば震え上がるか気絶するかもしれない。しかし主人公は 「俺に人間であることを放棄させた責任、その代償は重いぞ……ムラサキちゃん!」 と言い放つと邪悪なる満面の笑みさえ浮かべる。 ついに今、綿密な計画を重ね築き上げた罠にかかった憎き対魔忍を狩るときがきたのだ……!! |
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